准教授 西良浩一

  • 香川県高松市出身。徳島大学を卒業し、当初は野球肘を中心としたスポーツ医学を学ぶ。
  • 平成7年専門領域を腰椎分離症を中心とした脊髄スポーツ分野に変更した。以降、腰椎分離症の病態・診断・治療において画像的知見を国内外に発表し、権威ある腰痛治療の国際会議ISSLSにおいて、最優秀ポスター賞(2004年)と最優秀口演賞(2010年)を受賞している。
  • 2000年には、スポーツ選手における腰痛治療のために脊椎内視鏡技術を導入。2001年、世界で初めて腰椎分離症手術に脊髄内視鏡を導入した。
  • 現在、帝京大学溝口病院において、世界最小内視鏡手術(8mn切開)であるPED法を創始者・出沢明教授より伝授され、スポーツ医学に応用している。

ジャックナイフストレッチ理論の講習に行って来ました。

2011年6月5日、八王子市にある八王子メディカルフィットネスセンターにマシンメーカーのHogel主催の講習会で、帝京大学医学部付属溝口病院の准教授のジャックナイフストレッチ理論について勉強してきました。

ジャックナイフストレッチ理論とは

拮抗筋の収縮を伴い、目的筋への相反抑制反射を利用することです。
つまり、膝を伸ばす時に大腿四頭筋(ももの前側の筋肉)が収縮します。その時に拮抗筋(膝を曲げる筋肉)であるハムストリングス(ももの裏側の筋肉)が緩まないと、膝を伸ばす時に抵抗がかかり、膝を伸ばすことが出来ません。その為、関節の曲げ・伸ばしの動作では、拮抗筋(収縮する反対側の筋肉)が緩む仕組みになっています。通常、筋肉を無理やり伸ばすと、痛みが出る為、伸ばそうとする筋肉が収縮してしまい、ストレッチが効率良くできません。しかし、相反抑制反射を利用すると痛みが出づらく、筋肉の収縮を抑えられる為、ストレッチの効果が高く関節可動域の増加が期待できます。
ストレッチの格好が、ジャックナイフの形に似ている為、西良浩一准教授がジャックナイフストレッチ理論と命名しました。
感想ですが、ハムストリングスを緩めるには、若い方(子供は除く)でも、毎日、ストレッチを行っても年単位かかります。この「ネバー・タイトハム」で、どのぐらいの早さで緩むか、とても興味を持ちました。
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ハムストリングスが硬くなると

子供の腰椎分離症

野球などの、よく反る様な動作が多いスポーツで発症しやすく、関節突起が疲労骨折により離れたものを分離症といいます。身長が伸びる時期(小学生~中学生)は、ハムストリングスなどの筋肉が硬くなりやすく、体前屈で床に手が付かなくなる傾向にあります。そのハムストリングが硬くなると、骨盤回転が制限され、運動中の背骨の負担が増大し関節突起の疲労骨折を誘発します。関節突起の疲労骨折は、初期の分離症であれば、94%が半年の背骨の固定により、骨癒合が可能であるが、再び、運動を開始すると、再骨折することも多い。西良准教授は、ハムストリングスを緩ますことにより、分離症の予防することができることを発見し、臨床でジャックナイフストレッチ理論に基づき、指導しているようです。


老人の円背

大腿四頭筋(ももの前側の筋肉)の低下により、膝を伸ばす力がなくなります。その為、ハムストリングスへ十分な伸張ができなくなります。股関節が伸展も抑制され骨盤が後傾し背中も曲り、膝も軽度、曲がります。その為、高齢者は、大腿四頭筋の筋力upとハムストリングスのストレッチは重要だと思います。